ハイカーの聖地、ペルーのワラス〜Santa Cruz Trek〜

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代表の藤江です。
2023年南米の旅日誌1話目(全2話)です。

まず、ワラスという場所をもっと日本人ハイカーに知ってもらいたいと思い、詳細に書くので長くなります。去年から登山家の花谷さんと親交があり、

「歩くのが好きならワラスがオススメだよ」

と聞いていて、今年の休暇はキリマンジャロかそのワラスのあるペルー(マチュピチュには行ったことがある)で迷っていた。最初はキリマンジャロにしようかと思っていたんだけど、キリマンジャロは常にガイド付きでなければならないのと、なんとなく冒険の内容が想像できてしまっていた。

世界の山々を登っている花谷さんがオススメするくらいだから、きっとすごいんだろうな!とか、ワラス?聞いたことない!しかも情報もほとんどない、みたいな方がきっと楽しいだろ、と思い、ワラス行きを決定した。

相変わらず旅立つ日まで仕事に追われているのでほとんど調べてなくて、移動中からようやく1泊目を決めたりするんだけど、移動中調べてもワラスの情報はほとんどない。あるのは、ワラス在住の日本人ガイドの井上さんのWebサイトと何人かのブログ。

ペルーの首都リマで2泊してから、ペルーの雰囲気を感じながら、その後バスでワラスへ向かった。

徐々にトレイルが近づくにつれ、ペルーの地でバックカントリーに1人で何泊かするロングトレイルを歩くのは、若干不安になった。過去に行ったニュージーランドとかネパール、パタゴニアなら情報たくさんあるから、情報調べて1人でトレイルを歩くことに不安になることもなかったけど。行く前にちらっと地球の歩き方ペルーを見たけど、ワスカラン国立公園に関する情報も少なく、トレイルの情報もほぼない(ちなみにロンリープラネットなら結構載ってるらしい)。

そこで、ワラスに着いたら次の日にまず、現地ガイドの井上さんのところに行ってみることにした。そして、実は松本大学の中澤さんが、ワラスにガイドの知り合いいるよー、って言っていたので、きっとそれが井上さんのことだろうと勝手に想像していた。井上さんのWebサイトに住所があったので、ワラスのその場所に行ってみたら、店舗らしいものはないので、諦めて帰ろうかなと思ったんだけど、いや、ちゃんと確認した方が良い、っていう気持ちが勝り、電話してみた。そしたら、やはり中澤さんの自然学校の後輩で、突然にも関わらずご自宅に招いて下さり、いろいろ旅のプランについて親身に相談に乗ってくれて、提案を頂いた。

現地の方の意見はめちゃ貴重で、僕の不安は解消されたし、気をつけることも教えてもらい、単なる無謀な旅ではなくなった。

僕は結構理想を追い求めてグイグイやってしまうタイプだけど、その裏は実は現実的で慎重なんです。

井上さんとさやかさんには本当に感謝してます。ありがとうございました!!

今回は日程の関係などでガイドを依頼することはなかったが、ペルーの旅行は井上さんがガイドしたら間違いなく最高の旅になると思うので、もし個人だと不安なら井上さんにガイドを依頼することをオススメします!

井上さんのWebサイトはこちら

井上さんから、ロングで歩くならはワスカラン国立公園にあるサンタクルスとワイワッシュ山群をオススメされ、ワイワッシュは一番良いところを巡ると8日から12日と若干長めだったので、まずは4泊5日で行けるサンタクルスを選んだ。井上さんにオススメMapアプリ「MAP Out」も教わり、それがこちら(https://mapout.app/)。めちゃ役に立った。

井上さんにサンタクルストレックのWaypoint(通過地点)と工程の中のだいたいのキャンプサイトも設定してもらった。

ちなみにサンタクルスもアルパマヨトレックを繋ぐと10日間のトレイルにもなる。食料補給で一度村にかなり降りなければならないので、初回はやめることにした。

そして、サンタクルスの峠が4750mの標高となり、ワラスの街も3000mあるが、高度順応した方が良いとのことで、井上さんからの提案でまずはパストルリ氷河(標高5000m)に日帰りのツアーに参加することにした。

パストルリ氷河のような絶景の氷河や湖を眺めに行く日帰りツアーはワラスから沢山出ている。多くの観光客はこれらのツアーに参加して、絶景とハイキングを楽しむ。これだけでもワラスは1週間以上楽しめる。パストルリ氷河は、ワラスから朝8:30くらいのツアーバスに乗り、バスの中はガイドがペルーの自然環境や歴史についてずっと解説します(スペイン語なので何を言ってるかはわからなかったけど)。そして途中絶景ポイントで3回くらい止まって解説もする。そしてお昼前にパストルリ氷河の駐車場に着く。駐車場がすでに4800mほど。そこから1時間標高200mをなだらかな登りを歩いて氷河まで行く。

もともと標高1500mの乗鞍に住んでいて、ワラスで1泊していたのもあり、多少クラっとすることはあっても頭痛や気持ちが悪いということにならなかった。ただ、心肺機能の方は流石に適応しておらず、歩行スピードがかなり遅くなり、すぐに息が上がり、こりゃ4000mから5000mを歩くなら歩行時間普段よりも多めにみないとダメだなーってのはこの日で体感した。

パストルリ氷河

そして、ワラスの街に戻ったのは17時。次の日からサンタクルズトレックを4泊5日で行くことにしてたので、スーパーに買い出しに行って、パッキングをした。

トレイルにはポーター付きのガイドツアーで参加すれば、食事なども付くけど、個人で行く場合は山小屋はないため、全て自分で準備しなければならない。ペルーのスーパーにはフリーズドライのようなものはなく、標高が高いためパスタを茹でてもネチョネチョにしかならず不味いと言われてたので、食事をどうするかは課題。幸い僕は日本からフリーズドライのご飯を3食分とお米も3合と塩やお茶漬けの素、乾燥のワカメなどの具材を持って行っていたので、夕飯はそれらで満足できる食事となった。

朝食はスーパーで買ったインスタントヌードル(味は4種類)にタンパク源のサラミ、それらの乾燥ワカメを入れて食べていた。昼は行動食として、スニッカーズ、クッキー、ワラスの市場で量り売りで買ったナッツ系、日本からいつも山のお供にしてるグミなど。あと、日本からツナ缶ではなく、パッケージに入ってるツナも1袋持って行っていた。これ結構良いです(場所によってはこれは入国で没収される)。

Santa Cruz Trek 1日目 ワラス→バケリア→Punta Union手前 16kmくらい

11月4日のMatsumoto Trail Dayシェルパ斎藤さんも仰っていたけど、海外はトレイルヘッドに行くまでがまず大変。そしてペルーはスペイン語圏なので、英語がまず通じない。

井上さんに教わった、いわゆる現地人の交通の足となってるミニバス(ペルーではコネクティーボという)を乗り継いで、バケリアというところまで行く。

ユンガイという街まではたくさんのコネクティーボが出ており、朝5時過ぎに、カラス方面に行くコネクティーボが出発する場所に行ったら、「ユンガイ、ユンガイ」と声をかけられ、こちらも「ユンガイ」と言えば乗れる。だいたい海外のハイカー(ペルーではトラッカー、トレッカーと言う)がユンガイからバケリアまで行くことはドライバーも知ってるようで、「バケリア」という言葉も出てくる。

なるほど、単純に目的地で会話すれば良いのだなとこの時悟る。

そして、ユンガイでの乗り継ぎも、コネクティーボを降りてから、それらしい次のコネクティーボに、自分から「バケリア」と声をかけ、井上さんにユンガイからバケリアは観光客にはふっかけてくるから気をつけてね、とだいたいの金額を教わっていたので、自分から「バケリア」そしてスマホで35ソルと電卓で表示して、価格の合意を得る。そして絶景ではあるが、無舗装道路をめちゃ早いスピードで怖さも感じながらバケリアまで1時間半くらいかけて行く。

ほんとにここがトレイルヘッドなのか、と思うような場所、バケリアで降ろされ、トレイルがスタートする。待っていた現地のおばちゃんに、高山病防止のためコカ茶を勧められ(身振り手振りで)、2ソルでいただいた。この時すでに10時過ぎだったかな。

トレイルスタート地点バケリア
コカ茶

実際のトレイルヘッドは村の奥にあるんだけど、僕的にはこのバケリアの村を通り抜ける風景が、アンデスの山奥の村の雰囲気味わえてとても良かった。

バケリアの村

すでにオフシーズンとなり、この日その時間にトレッキングをスタートしたのは僕だけだったが、村の人たちは笑顔で皆挨拶してくれた。

いよいよトレイルの入り口に来た時には雨が降り始めた。11月からは雨季のはじまりとなり、今回の日程は午後から夜はほぼ雨に打たれた。

トレイルヘッド

この日は自分の体力などとも相談しながら、バケリア(標高3700m)から峠前の行けるところまで行こうと思っていた。

山々に囲まれた渓谷の草原地帯を歩き、牛や馬にたくさん出会いながら、なだらかに標高を上げて行く。雨でそんなに景色を拝めながったので、歩行スピードも結構早めに行けたが、途中から身体がだるくなり、頭痛と熱っぽくなった。もう少し歩きたかったけど、峠に向けて斜度が上がるに連れ、全然歩けなくなった。

この日、反対方向に歩いていた3人グループと1組会っただけで、MAPアプリに一応Camp siteと書いてある標高4000m付近で1人でテントを張る。熱っぽくて頭痛と悪寒もあり、これは高山病なのか風邪なのかわからず、とりあえずさっさと寝る。

Santa Cruz Trek 2日目 停滞

前日寝る時から朝にかけてテントに雨音がずっと続く。歩き出す前の週間天気でもこの日は一番天気が悪い予報だった。熱は落ち着いたように思えたが、身体が引き続き怠く、この天気と体調で標高を上げて歩ける気がしない。

全体の工程を考えれば、1日短縮して歩くことも可能だし、食料も余分にもあるので、天気が回復するかもしれないが、無理せず停滞を決意。結局ほぼ1日雨だったのと、移動と時差ボケ疲れもあったのか、1日ほぼ寝られた。

誰も通る気配もなく、もちろん電波もなく、雨がザーザー降る中、アンデスの山奥で1人テント泊して停滞すると、孤独感をとても感じた。僕の好きな時間だ。

Santa Cruz Trek 3日目 Punta Union Pass→Alpamayo BC 20kmくらい

停滞した2日目の夜にだいぶ回復していたので、明日は早めに歩き始めることを決めていて、3時過ぎに起きた。朝食や散らかったテントの中を片付けて、最終的にテントを撤収して歩く準備が完了したのは5時。荷物はだいぶ最適化されてきてるが、どういう順序でどのようにザックに仕舞うのかはまだ課題だなと感じる。この辺は時間かかると結構イライラするんだよね。

Mt Taulliraju

この日は朝、天気が良くて風もなく青空も見えた。標高をどんどん上げてサンタクルストレックの峠であるPunta Union(4750m)をまず目指す。標高が上がるに連れ、目の前にMt Taulliraju 5850mがドーンと広がってくる。途中雨季にしか現れない池にリフレクションしている姿は王のような貫禄があった。

Mt Taulliraju 5850m

あ、これは停滞した価値があったなと興奮気味でウキウキ歩いていた。しかし、峠に近づくに連れ、空は雲に覆われて行き、峠付近もガスがかかり、Mt Taullirajuも見えなくなっていった。

標高が4500m越えると、頭痛はないが、呼吸は苦しくなり、足取りは重くなり、立ち止まる瞬間が増える。それでも予定より早く9時半には峠越え。ガスが抜けるタイミングを少し待ち、写真を撮った。

Punta union 峠 4750m

峠越えはロングトレイルの醍醐味な気がする。

峠越えの後はサンタクルス谷を眼下にひたすら下り。そして途中から雨が降り出す。

トレイルは馬糞と牛糞だらけなので、水の調達は上流に氷河があり、馬や牛など動物が足を踏み入れない沢を選んで調達する。さらに浄水器と必ず夜のうちに一度沸騰させていても、2日目の朝からトレイル終わりまでずっと腹をくだしていた。水が原因なのかはわからないが、過去にも海外歩いていると必ず腹を壊すので、自分はお腹が弱いのか、どうしたらお腹を壊さないで歩けるのか課題だ。

当初計画していた峠越えた後のMt Taullirajuが見えるキャンプサイト標高4150mは正午頃通過できたので、雨の中テント張るのは嫌というのもあり、このままAlpamayo BCまで行くことを決意。

Alpamayo BCに向けたトレイルを歩いていると段々と天気は回復してきて、Mt Alpamayo 5947mが顔を出した。ラッキーと思いながら、またベースキャンプまで標高を若干上げて歩いていく。

Mt Alpmamayo 5947m

15時には標高4300mのBCに着いたが、着いた時には空は薄暗い雲に覆われ、雷が鳴り出していたので、急いでテントを張った。この日もキャンプサイトは僕1人。テントを張り終えて荷物をテントの中にしまった頃、ちょうど大粒の雨が降り出し、その後、パチパチと霰に変わり、そして雪に変わり、その後また雷を伴う大雨になった。あー良かった、と思うのも束の間、雷は激しく、光ったと同時に落ちる。ほんとに恐ろしかった。木から離れた場所にテントを張っていた。途中、牛の死骸(すでに骨だけになっているものも)を何度か見たが、後から聞いたら雷に打たれて死んでるものもあるという。

Alpamayo BC

Santa Cruz Trek 4日目 Alpamayo BC → Llamacoral 20kmくらい

早朝から起きたかったが、夜中の雨であまり寝られず、5時起きでテントをそのままにしてView pointのArhuaycocha 4420mまで30分かけて登った。途中は反対側にあるMt Artesonraju 6025mがクリアに見えて、とてもカッコいい姿を見せてくれていた。花谷さんからインスタにもコメントがあったが、日本人もすでに登っているという。

Mt Artesonraju 6025m

6時にArhuacocha到着し、氷河湖がとても綺麗で、しばらく滞在していた。天気もまだ良く、Alpamayoもみえて見えていた。その後どこでキャンプしているのかわからないが、数組Arhuacochaにハイカーが現れた。

Arhuacocha

キャンプ場に戻ってから朝食を食べ、準備していたらいつの間にか9時になっていた。その頃には、Mt AlpamayoもMt Artesonrajuも見えなくなっていた。

この日は下ってサンタクルス谷を歩き続ける日。最終日のトレイルエンドのカシャパンパのミニバスが11時までと井上さんに聞いていたので、最後のキャンプサイトLlamacoral 3800mまで歩き続ける。距離的には20kmから25kmくらい。これぞ谷、という左右は1000から2000mの壁の中を歩いていく。

サンタクルス谷

出発の遅れはだいたい取り戻し、15時にこの日もキャンプ場に着いた。珍しく夕方まで雨は無く、日も射していたのでテントや湿ったものを乾かす。

が、結局夜は雨に降られてまたいろいろ濡れる。人生なんてそんなもんだよなぁと。

5日目 Llamacoral→ カシャパンパ 12kmくらい

最終日、また夜の雨であまり寝られず、5時半起床で7時出発。朝からこのトレイルの中で一番天気が良い日。昨日谷を歩いていた時に全く見えなかった、Mt Taullirajuが歩いてきた谷の先に見え、別れを告げる。その後は谷をひたすら下り、11時トレイルエンドのカシャパンパ目指す。

サンタクルス谷とMt Taulliraju

10時丁度に着いたが、ミニバスらしきものがどこから出発するのかわからなかったけど、朽ちかけたカシャパンパのWelcomeと書いてある集会場みたいなところで待つ。

それらしい車に、乗り換え地点の「カラス カラス」と言えど乗せてもらえず。ハイカーは自分しかおらず、こんな村にミニバス来るのかなと思って途方に暮れていたが、1時間待ち、ミニバスに乗せてもらえた。カラスまでの道もまた悪路だが、景色はとても綺麗だった。

カラスの街に着いてたけど、ワラス行きのバスはどこから出発するのかまたわからなかったが、これまでの経験上、ワラスまでのメインの道路に行けば、この区間はたくさんミニバスが走ってるだろうと思い、その場所に向かう。案の定、ミニバスがガンガン通り、「ユンガイ、ワラス」などとミニバスの車掌のような助手がミニバスの扉を開けて叫んでいるので、簡単に乗ってワラスに戻る。

ワラスに戻って井上さんにお礼の挨拶をして、ほんとはワイワッシュ山群をその後歩くためにまたいろいろ聞こうとしたが、疲れもあり、一旦休むことにした。井上さんのご自宅にお邪魔した時に、青年海外協力隊でワラスに派遣されているお二人の日本人も井上さん宅に来ており、いろいろお話をお伺いすることができた。その時に、もしワイワッシュに行かないのであれば、協力隊のお一人、宇良さんがオススメの場所があるから一緒に行こうと言われていた。

一度休んでしまうと、満足感もあり、だんだん面倒になってきてしまう。ワイワッシュ山群の計画を詳細に立てれば立てるほど、ハイライトを楽しむのであれば、短くて7泊8日必要になり、帰りのフライトが若干心配になる。

サンタクルズで満足感がたっぷりあった。実はワイワッシュ行きの最初に乗るバスは予約するまで行動に出たが、キャンセルして払い戻し、最終的にワイワッシュに行かないと決めた。

決定打はいくつかあるが、

一つ目はオフシーズンでトレイルヘッドまでコネクティーボ(ミニバス)が行くかわからず、もし手前までしか行かなかった場合、日数が増えるということ。

二つ目は食事。すでに日本から持ってきたフリーズドライのご飯は食べ切っていたので、バスの予約をした後にスーパーに行った時に、食べるものが乏しすぎて、途中で調達もできず、こんな食事を7日も8日も続けるのは、正直嫌だなって思ってしまったこと。

三つ目は事業執行している2件の官公庁の補助金の中間報告の差し戻しをくらっていて、早めに対処したいなと思っていたこと。

ワイワッシュに行けば、楽しめること、絶景を味わえることはわかってはいたが、サンタクルズの満足度がある中、これらの理由で今回は辞めようというモチベーションの方が高まり辞めた。

結果的にはそれがボリビアのワイナポトシ行きを決め、宇良さんとデーハイクに行くことになり、気になってた仕事も片付けて、良かったなと思うのであった。

2日間ゆっくり仕事しながら休んで、宇良さんと行ったのは、ワラス市街地から短時間でアクセスできる、Laguna MullacaとCarhuac、Zorro峠越えのサーキットトレイル25km。通常は1泊2日コースを1日で歩ききったんだけど、標高が3500mから4900mだから、25kmがめちゃしんどかった。

ワラスのメインで紹介されているトレイルではなかったが、現地在住の宇良さんは、ここがワラス周辺の湖の中で一番のお気に入りとのことで、僕と一緒に行って5回目。さすがの高度順応具合と高校時代に野球でピッチャーだったこともあり、この高度でもガンガン進んでいき、何度も置いていかれる笑 

Laguna MullacaとCarhuac

それでもなんとか10時間で歩き、絶景も楽しむことができた。何よりルートなどの心配無く人に頼りながら歩けるのは本当にありがたかった。

宇良さん一緒に歩いてくださり本当にありがとうございます!

さて、めちゃめちゃ長くなったが、ワラスの魅力は伝わっただろうか。

今回ここで紹介できたのは極々一部で、通常の日帰り観光で絶景を見るような場所はこの他にもたくさんある。例えば、Laguna 69とか。そして2.3日からルートによっては12日くらいも歩けるトレイルもある。MTBも楽しめ、温泉もある。

宿や食事は、円安、物価上昇中ではあるが、2023年時点でホステルでも個室でシャワートイレ付きで1泊1680円ほどで簡単な朝食付きだ。ちゃんとしたホテルっぽいところそだと、それでも7、8000円と言ったところだろうか。もちろんもっと上もある。

日帰りのグループツアーはだいたい2000円でガイド(スペイン語)、送迎付き。

近隣のレストランは超ローカルレストラン選べば安いが、観光客向けのレストランを選ぶと夜は2000円から3000円になる。結局自分も今回街に滞在中は自炊なしで、夜飯は平均1500円かかり、昼飯はだいたい決まったメニューのスープ付きランチセットでも800円から1000円。安いという印象はない。むしろ日本の飲食店が安すぎてクオリティーが高いんだなって思った。

ペルーの代表的な料理 ロモサルダード

仕事もしたくて毎日ワラスのカフェ巡りをしたが、井上さんが淹れてくれたコーヒーが一番美味しく、ワラスの街中にあるカフェは正直イマイチ。一軒だけ、欧米系オーナーのカフェがやってるカフェがそれなりだった(どんだけ上から評価なんだ笑)

最後に、ペルーはネパールの旅に似ている。

物価はネパールの方が少し安い。故にペルーの方が若干発展している。特にリマやワラスなどの街中は都市であり、不自由はない。ちょっと街中から田舎道に入ると無舗装でガタガタ。ただネパールのようにバスの運転手が大音量で甲高い声の音楽を流すことはなく、ペルーの地方間を結ぶ長距離バスはめちゃ快適だ。

一方、トレイルはネパールのACTABCを経験してる身としては、ネパールの方が歩きやすい。理由は、ペルーの場合、国立公園の中に入ればバックカントリーで、ツアーに入らなければ、自分でテントと食料を担がなければならない。ツアーに参加しても小屋ではなく、ガイドやポーターが準備したテントに寝る。ネパールは村々やいわゆる山小屋で滞在するので、食料や寝る場所はある。バックカントリーという意味で、完全に人里離れるので、自然の中に入ってる感はペルーの方が強い。

それとペルーは言語がスペイン語で英語が全く通じない。なのでコミュニケーションのハードルが上がるため、僕は今回井上さんにいろいろ聞けたので良かったが、旅の難易度は上がる。

それでもネパールがEBC以外?完全にガイド付きでないと歩けなくなってる中、もちろんヒマラヤという土地の魅力や景色と、アンデスの魅力と景色はそれぞれ特徴はあり、好みの差なのかもしれないが、僕は次のボリビアや、前の年のパタゴニア含めて、南米、アンデスがとても好きになった。

また南米に戻ってきたいとすでに思っているし、ハイカー仲間をアンデスに連れて行きたいと心の底から思う。

ここまで僕の旅日誌を読んでくださった方、ありがとうございます!

歩くことは旅や人生そのもの。その魅力が少しでも伝わればなぁといつも思っています。

Special Thanks
井上 晶さん、さやかさん、宇良さん、花谷さん、Raichoスタッフのみんな、

そして、サンタクルズから戻って6日間滞在したホステルのオーナー家族。シンプルなホステルだが、オーナーは英語がしゃべれるし、閑散期で暇ってこともあったのかもしれないが、いろいろ気にかけてくれて面倒をみてくれました。まぁ最後に10点のレビュー書いてね、って言われたので、まぁそうだよねと思うのと、大事だよなと改めて。

第2話 ボリビアのワイナポトシ6088mの旅日誌はこちら

代表 藤江

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