Raicho incがワーケーションを推進して目指す世界

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新型コロナウィルス感染症の影響で新しいライフスタイルが求められるようになった今、ワーケーションが注目されています。Raicho inc が運営するゲストハウス雷鳥でもワーケーションを通じてゲストの長期滞在を推進しています。

ワーケーションとは?

ワーケーションとは「work(仕事)」と「vacation(休暇)」を組み合わせた造語で、普段の職場や居住地から離れ、リゾート地や観光地でリモートワークをしながら休暇も取る働き方です。

具体的に言えば、旅先でも業務時間中は仕事をするため出勤扱いとなりますが、朝や昼休み、終業後の夜の時間などは休暇と同様、アクティビティなどを楽しむことが可能。

働き方改革の一つとして昔から提唱されていたようですが、満員電車に揺られようとも通勤する働き方の日本では言葉はあれど認知もされず、実行に移す人はほとんどいませんでした。

しかし新型コロナウイルス感染症の流行によって、リモートワークが定着し、ネット環境があれば必ずしも出社しなくてもよいという働き方に変わってきています。

実際に、世の中が大きく変わるなかで人々の働き方も多様化して会社以外の場所で働く人も増えています。

乗鞍でワーケーションを推進する理由

なぜRaicho inc はワーケーションを推進しているのか。

そこには様々な理由があります。

1.ノイズレスな環境・乗鞍高原

長野県松本市から車で約1時間。乗鞍高原は北アルプスの南端、中部山岳国立公園内の標高1500mに広がる自然豊かで美しい場所にあります。景観保護のため余計なものが一切なく、手付かずの自然が多く残り、野生動物もありのままに生きています。コンビニをはじめ便利なものは何もありません。しかしそれ故に周りに集中を妨げるものもなくノイズレスであるため、仕事はもちろん、ありのままの大自然に癒されたり自分を見つめ直したりするには絶好の環境なのです。

今の世の中は、ものや情報で溢れかえり忙しい日々に忙殺され、自分にとって大切なものを見失いやすい環境にあります。そんな中で何も考えない時間や自分を見つめ直す時間を取ることは難しいでしょう。鳥の声、川のせせらぎ、風の吹き抜ける音、自然の音しか聴こえない乗鞍。何もないということは今とても貴重なことです。

自分を見つめ直すために、心からリフレッシュするために、一つのことに集中するために。そして本来の自分に還るために。ノイズがある環境に慣れてしまっている人こそ、ノイズレスな乗鞍を訪れてほしいと思います。

Photo by Takuro Yamamoto

2.自然との距離

乗鞍高原には乗鞍岳をはじめ、乗鞍住民の心の故郷である一ノ瀬園地や壮大な滝、様々な池、それらを巡り歩くことができるトレイルが広がっています。そのため仕事の前後で散策が可能。日本屈指の山岳リゾートである上高地もすぐ近くにあります。

朝目覚めるとそこはすでに自然の中。朝から大自然を感じたことからの満足感が、その日のエネルギーとなります。

実際に早朝散策をしたり上高地ツアーに参加したりしたあと、いつも通り仕事をするゲストも多くいます。またワーケーションで長期滞在をしていれば、夏は最高の天気の時に登山に出かけたり、サイクリングをしたり、早朝散歩が楽しめます。冬は早朝パウダースノーのなかスキーやスノボをしたり、氷瀑の滝へのスノーシューを楽しむことができます。

1泊2日の旅だと天気に悩まされることも多いですが、ワーケーションで長期滞在していると天気が良い日に狙いを定めてアクティビティを楽しむことができます。また天気が良いから散策にいこう、今日は天気が悪いから雷鳥でゆっくり仕事や読書をしよう、などと自然のルールやリズムに従った選択をしていくことになります。

まいめの池 Photo by Takuro Yamamoto

3.地域の未来に向けて

乗鞍高原の課題に過疎化があります。高齢化も進み全盛期に比べると観光客も減少しています。このままでは人口はこれまで以上に減少していき、未来を創造していく子どもたちもいなくなってしまいます。

この課題を解決していくためには、まず乗鞍に関わる人々を増やす必要があります。それには観光に来る「交流人口」はもちろん、地域や地域の人々と多様に関わる者である「関係人口」を増やしていくことが重要だと考えます。

それにはワーケーションがとても相性が良いのです。ワーケーションは通常の旅行よりも滞在が長期化し、観光スポットよりもその地域の暮らしに触れるケースが多くなります。

そして乗鞍は、美しい大自然に囲まれ、温泉があり、多彩なアクティビティがあるため長期滞在にとても適しています。単なる観光地ではなく、人々のセカンドプレイス、サードプレイスという表現がとても合う場所です。1泊2日の旅行では乗鞍の良さを実感するにはもっと時間が欲しいと感じるほど様々な楽しみ方があります。

実際に乗鞍での長期滞在は自然を満喫したり、地域の食材を食べたり、地域の人と繋がったりすることで、乗鞍で暮らすような滞在をすることができます

その中で地域の環境に慣れ親しみ、乗鞍の良さを深く知り、地域の人と多く関わり、定期的に乗鞍に通うリピーターが増えてほしい。乗鞍に愛着を持ち、この過疎で悩む乗鞍と多様に関わる「関係人口」が増加し、そしてそんな人たちと地域の交流を通じて、地域経済やビジネスの活性化を目指していきたい。そしてゆくゆくは移住者も増加してほしい。

その未来に向けて1歩ずつ今できることに取り組んでいきます。

4.環境・観光の持続可能に向けて

乗鞍高原は2021年3月に環境省が脱炭素社会の実現に向けて取組み始めた施策の一つである「ゼロカーボンパーク」に、全国で初めて登録されました。ゼロカーボンパークとは、国立公園の脱炭素化を目指すとともに、脱プラスチックも含めてサステナブルな観光地づくりを実現していくエリアのことを言います。

少しずつ脱炭素や持続可能な自然環境づくりへの取り組みが動き出しており、そんな乗鞍高原の豊かな自然の中で、自分に還り、これからの持続可能な社会へのチャレンジを共創していこうとしています。

ゼロカーボンに向けた取り組み

その中で、現在の1泊2日の旅行スタイルだと二酸化炭素を多く排出してしまう“環境の持続可能”。短期宿泊の来客が多いことにより、シーツの交換やチャックイン・チェックアウトの対応など宿泊施設の負担も大きくなる“観光地の持続可能” 。両者の面でデメリットが大きいという問題があります。

そこでワーケーションによる長期滞在が世の中に浸透していけば、旅行の行き来で発生する二酸化炭素の削減や、シーツや枕カバーなどのリネンの消費を抑えることができます。宿側としてもチェックイン、チェックアウト対応や清掃の作業量が減り、観光地の持続可能という面でもメリットが大きくなります。

また平日に長期滞在する人が増えると、観光業界の課題である閑散期が減ることによって観光地としての質が高まり、観光地のより良い発展につながります。週末に観光客が集中しなくなることにより、自然環境への過度な負荷の軽減も期待できます。

微々たるものかもしれませんが、多くの人が毎週末、数時間車を走らせる1泊2日の旅行スタイルを、長期滞在型の旅行スタイルに変えることができれば、環境や観光地の持続可能につながっていくはずです。

ワーケーションを通じて乗鞍だけでなく地球全体の環境をよくしていこうと取り組んでいきます。

5.ライフスタイルの変化を目指して

長期滞在は人々のライフスタイルも良い方向に変えることができると考えています。

現在は週末に旅行が集中していますが、それはそもそも平日に出勤し週末の2連休で1泊2日の旅行にいく人が大半だからです。

しかし週末に旅行が集中することによって観光地には人が溢れかえり、観光地の環境負荷は大きくなる。人も多く価格も高騰しているときの1泊の旅行では、その土地本来の良さを堪能し切れずに帰ってしまっているのではないでしょうか。そのため、より地域の魅力を知ってもらえるよう長期滞在を推進していこうとしています。

長期滞在で暮らすように滞在してもらうなかで、乗鞍の暮らしを知ってほしいという想いもあります。

乗鞍の住民は、自給自足まではいかないかもしれませんが、地域に生えている山菜やキノコ、渓流釣りといった、乗鞍の自然の恵みを利用した生き方をしています。乗鞍の当たり前の暮らし方にフォーカスすれば、観光だけでなく、今の時代にあわせた “サステイナブルなライフスタイル” がつくれるのではという期待もあります。乗鞍の方々は “食べてほしい” と思う量しか提供していないのもポイントで、大量消費大量生産が多いなか、この姿勢を守りながら無理なく生活されています。それを実際に体感してもらうことで、旅が終わった後の自分の暮らしへの何かのきっかけになってほしいと思います。

新型コロナウイルス感染症によって会社に出勤するのが当たり前だった常識が徐々に変化し、会社以外の場所でも仕事ができる人は増えてきています。これはライフスタイルを変えるチャンスだと捉えて、ゲストハウス雷鳥では長期で滞在しやすいような価格設定や環境づくりを行い、より多くの人がワーケーションを体験する機会を増やそうとしています。

ゲストハウス雷鳥の取り組み

ワーケーションプラン・親子ワーケーション

ゲストハウス雷鳥では、より長期滞在がしやすいよう4泊以上からワーケーションプランを適用して宿泊料金の割引を行なっています。ワーケーションプランをご利用のお客様はスノーシューや防寒着を5000円で期間中ご利用いただけるようにもしており、長期滞在だからこそできる毎日の自然との関わりを大切にしていただけるようにしています。

ファミリー層の人は子供がいるからワーケーションは難しいと考えるかもしれませんが、雷鳥ではのりくら自然保育「きのこ」と提携し、親子ワーケーションも行っています。子どもは自然保育で普段はできない自然の中の遊びを体験し、その間に親は自分の仕事に集中したり子供連れではいけない登山などのアクティビティを楽しむことができる。普段とは違う環境のなかで家族一緒に暮らすように滞在する経験はここだからこそできるのです。

自然保育の様子

温泉でリトリート

ゲストハウス雷鳥には100%源泉掛け流しの温泉があり、毎日温泉に入ることができます。

檜風呂の内湯が2つ、抜群のロケーションの露天風呂が1つ、計3つの温泉を楽しむことができます。

それに加えてゲストハウス雷鳥ではより温泉を楽しんでもらえるように部屋ごとに時間貸切で温泉を利用できる。そのため周りの目を気にすることなく温泉に浸かってリラックスしたり考え事をしたりするにも良い空間になります。

また温泉は毎日入ることでより効能を享受しやすくなるため、ゲストハウス雷鳥でのワーケーションは湯治の意味合いもあります。

仕事をして少し疲れたら温泉で思考の時間とする。これは日本ならではの新しい湯治型ワーケーション。温泉に浸かっている時間はクリエイティブなひと時。きっと難しい課題にも解決策が見えてくるでしょう。

露天風呂 Photo by Ririko Ito

整った仕事環境

ゲストハウス雷鳥にはラウンジとは別に広々とした空間のワークスペースがあり、集中して仕事に取り組むことができます。大きな窓からは季節ごとに移り変わる自然を見ながらの仕事ができ、これも自然との距離が近いからこそです。

モニターも自由に利用できるようにしており、Free-Wifiでインターネットに全館で接続可能。快適に仕事ができるような環境を提供しています。

ワークスペース Photo by Takuro Yamamoto

個室のミーティングルームも予約制で利用できるため、その時の仕事に合った場所での仕事が可能です。

暮らすように滞在する

また長期で暮らすように滞在していただけるよう、自炊がしやすい共有キッチンが2つあり、それぞれ調理器具類や調味料、食器類が揃っています。

共有キッチン

今年の7月には長期滞在用のワーケーションルームを2部屋部屋改装してつくり、室内にはデスクやモニター、ソファ、良い睡眠をとれるようにシモンズのクイーンベッドを用意するなど、長期滞在がしやすい環境づくりを日々進めています。

ワーケーションルーム

おわりに

このようにRaicho inc ではワーケーションを通じてゲストはもちろん地球、地域、自然環境、乗鞍の未来を良くしていくことを目指しています。

それらが実現できるよう乗鞍の自然、地域の人々、そしてゲストの力を借りながら、より多くの人に快適な滞在をしてもらえるようにこれからもゲストハウス雷鳥を運営していきます。

文章:Raicho Inc Manager 山本 拓郎

ワーケーションプランのご予約はこちらから

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